こんにちは、えむです♪
英語を聞き取れるようになるには、ディクテーションが効果的って聞くけど本当?
そもそもディクテーションについて、あまりよくわかっていないし、
正しいやり方を知らないから、教えて欲しいな。
本記事ではこんなお悩みを解決します。
この記事では、日本生まれ、日本育ちで英検1級を取得した私が実践してきたリスニング勉強法をご紹介します。
リスニング勉強法はシリーズでお届けしています。
今回はPart2【ディクテーション編】です。
Part1【原因分析編】はこちら👇
リスニング勉強法 Part1 英語が聞き取れないのはなぜ?【原因分析編】
本記事では日本生まれ&育ちで英検1級を取得した私が実践するリスニング勉強法をご紹介!聞き取れない原因分析でリスニング力UPを目指しましょう。
正しいやり方で行えば、ディクテーションはとても効果的な勉強法です。せっかく大切な時間を割いて勉強するのですから、効果的な方法で行いたいですよね!
ぜひ、この記事を参考にして、正しいディクテーションのやり方を身に着けてください。
❁本記事の内容
・ディクテーションとは何か。その効果は?
・ディクテーションの正しいやり方
・ディクテーションを効果的に行うコツ3つ❁本記事の信頼性
本記事を書いている私は日本生まれ・日本育ちで、英検1級を取得しています。
新卒で約10年間、私立中高の英語教員を経験後、出産を機に退職。
現在は英語力を活かしてメーカーで海外関係業務に従事しています。
Voice Tweetで平日毎朝6時半に英語音声を毎日配信中♪
一緒に発音練習をしながら、英会話のフレーズを身につけましょう✨
英検1級についてはこちら👇
英検1級持ってると、どんな価値があるの?人生を変える切符を手に入れた話
本記事では「英検1級を持っていると、どんな価値があるのか」について解説します。英検1級取得で人生を変える切符を手に入れた体験談をお話します。
ディクテーションとは何か。その効果は?
1.1 ディクテーションとは何か
ディクテーションとは、
「聞いた音声を一語ずつ文字起こしするトレーニング」
です。
ディクテーションというと、リスニングの練習をイメージされる方が多いと思いますが、
実は、
ディクテーションによって、リスニング力がアップする効果はあまり期待できません。
1.2 ディクテーションは意味がない?
えっ?
ディクテーションでリスニング力がアップしないなら、わざわざ時間を割いてやる意味はないんじゃないの?
そう思われる方が多いかもしれません。
実は、ディクテーションを行う目的は別のところにあるのです。
具体的には下記2つです。
① 現状のリスニング力を測定する
② 聞き取れない箇所を補う推測力をアップさせる順番に解説していきますね。
1.3 ディクテーションの効果
① 現状のリスニング力を測定する
一語一句書き取ることによって、「自分はどの単語が聞き取れていなかったのか」を確認することができます。
また、なぜその一語が聞き取れなかったのかを分析することによって、今後のリスニング学習に活かすことができます。
現状のリスニング力を測定する意味で、定期的にディクテーションを行うことをおすすめします。
② 聞き取れない箇所を補う推測力をアップさせる
実は、
「どんなに感覚を研ぎ澄ませて聞いても、何度聞いても、聞き取れない音」
というのが、英語には存在します。
ちょっとこちらの音声を聞いてみてください👇
There is a cup on the table.
— えむ@ねこのつぶやき英会話 (@yandm_studio) June 26, 2022
“the”ってほぼ聞こえないですよね?
これがリダクションです。 pic.twitter.com/f1uQBTeLfW
There is a cup on the table.
という一文です。
ツイートにある通り、"the"の音は飲み込まれてしまって、ほぼ聞こえないと思います。
つまり、
聞き取った通りに、正しく書き取る = 不可能
です。
これは、リダクション(音の弱化/脱落)によるものです。
ディクテーションのコンセプトと矛盾するようですが、
リスニング力向上のためには、
「英語とはそういうものなのだ。あ、この音は発音されていないのね!」
と割り切る潔さが必要なのです。
そうすることで、焦らず落ち着いて英語を聞くことができるようになります。
「どの音が発音されないのか」を傾向として掴むには、相当なトレーニング量が必要ですが、ディクテーションはそのための良い訓練になります。
発音されない音や、弱く発音される音(例えば"t"や冠詞の"a","the"など)の傾向を掴むことで、「その単語や音を補った上で、文章全体の意味を推測する力」が身に付きます。
ディクテーションの正しいやり方
2.1 ディクテーションの準備
まずは教材を準備しましょう。
教材は何でも良いのですが、3つの条件があります。
① 必ずスクリプト付きの教材を選ぶこと
後で答え合わせをするのに必要なので、必ずスクリプト付きの教材を選ぶようにしましょう。
答え合わせの際、文字と音のギャップを確認する作業は、とても大切です。
また、ディクテーションは時間がかかる学習なので、あまり長い文章のものは避けましょう
(YouTube動画等、長い場合は何回かに区切ってください)
30秒~長くても1分程度の音声教材がおすすめ💡
❁備忘録:おすすめの教材は、また今度記事にしますね♪
② 自分のレベルにあった教材を選ぶこと
ディクテーション等の音声教材を選ぶ際は、ご自身のリーディング力よりレベルを一段階落とすことをおすすめします
(例:英検2級取得者ならば、準2級の教材レベルくらい)
理由は、何度も読み返して内容を推測できるリーディングとは異なり、リスニングの場合は、
あなたが理解していようといまいと、音が流れていってしまうから
です。
したがって、発音と意味を完全に理解している語句が大半を占めている文章でないと、大意を掴むことができず、効果的な学習を行うことができないのです。
③ 再生速度の調整ができるものがおすすめ
もし、聞き取れない原因が話す速度である場合は、速度を落として聞く必要があるので、
再生速度を調整できる教材がおすすめ
です。
YouTubeは0.25, 0.5, 0.75倍速が選べますし、リスニング用のアプリで速度調整可能なものもあります。CDを使用したい場合、再生速度が調整できるCDプレーヤーも販売されています。
ちなみに、ディクテーションとは直接関係ないですが・・
私は英検1級受験勉強の際、教材の再生速度を1.5~2倍速にして、
速いスピードに慣れるトレーニングをしていましたよ!
2.2 ディクテーションのやり方
準備ができたら、実際にやってみましょう。
① 全文を通して聞く(×1~2回)
まずは、全文を通して聞き、大意を掴みます。
ここでは、書き取らないで、聞くことに集中しましょう。
② 一文ずつ区切って聞いて、聞き取れた音声を書き起こす
次に、一文ずつ区切って音声を一時停止しながら書き取っていきます。
一文が長い場合は、句や節などの意味の切れ目で区切りましょう。
後でわからない単語の意味をノートに書きこんだりできるので、手書きがおすすめですが、文章が長くて手書きが疲れる方は、PCやスマホで入力する形式でも構いません。
③ 書き起こした文章をチェックする
最後まで書き終えたら、一度自分が書き起こした文章全体をチェックしてみてください。
この工程はとても大切です。
何故なら、前述したとおり、
英語には発音されない部分があるため、聞こえなかった音は推測して補ってあげる作業が必要だから
です。
❁次のことに注意してチェックしましょう!
・冠詞は入っていますか?
・複数形や三単現の"s"は付いていますか?
・前置詞(to, in, on, atなどは弱く発音されます)は入っていますか?
・明らかに文法的におかしな箇所はないですか?④ もう一度全文を聞いて、聞き違えていそうな箇所を修正する
修正が完了したらもう一度全文を通して聞きます。
この時、③で修正した文章を目で追いながら聞き、聞き違えていそうな箇所を、修正していきます。
2.3 答え合わせのやり方
上記④まで完了したら、答え合わせをしていきます。
手順は下記の通りです。
① スクリプトを用意します。動画の場合は字幕をONにしてください。
② スクリプトを見ながら全文を一度通して聞きます。
③ 再生を止め、自分が書き取った文章とスクリプトの違う箇所をチェックします。
④ 意味の分からない単語や表現を調べます。
⑤ もう一度、スクリプトを見ながら全文を通して聞きます。
⑥ 最後に一度、スクリプトを見ないで聞きます
(理想は最後にもう一度、一文ずつ区切って聞き、書き取りを行うと良いですが、
時間がない場合は聞くだけでOKです😀)
時間がない場合は聞くだけでOKです😀)
ディクテーションを効果的に行うコツ3つ
3.1 「間に合わない!」そんな時の対処法
先述した通り、
ディクテーションは文章全体を、一気に書き取る訓練ではありません
(日本語で同じことをしてくださいと言われてもできないですよね💦)
書き取りが追い付かない場合は、短く区切って、音声を一時停止しながら取り組みましょう。
また、話すスピードが速すぎると感じた場合は、無理せず再生速度を落として聞いてくださいね!
とにかく、焦らないことが大切です。
3.2 聞き取れなかった原因を分析しよう
ディクテーション後には、なぜ聞き取れなかったのか、原因分析をするようにしましょう。
主な症状と原因は以下の通りです。
① スクリプトを読めば理解できるが、聞き取れない
⇒ 発音を正しく理解できていない
② 知らない単語や表現が多い
⇒ 語彙・文法の知識不足
③ 速すぎて、聞き取れない
⇒ ネイティブが通常話すスピードに慣れていない
きちんと原因分析して、今後の学習に活かしていきましょう!
3.3 ディクテーションは音読とセットで行うと効果的
以上の工程がすべて終わったら、必ず一度声に出して全文を音読してください。
なぜ、ディクテーション後に音読をおすすめするのかというと、
自分で発音できない単語は、聞き取ることができないから
です。
シャドーイングのように急いで読む必要はありません。
落ち着いて、ゆっくり音読しましょう。
発音の分からない単語はありませんか?
リンキング・リダクションも教材通りにやってみましょう。
自分で正しく発音できるようになることが、リスニング力向上への近道です。
まとめ
いかがでしたか?
先述した通り、英語には発音されない(または弱く発音される)箇所があるため、スクリプト通りに100%正しく書き取ることは、非ネイティブにはほぼ不可能だと思います。
ですから、完璧を目指す必要はありません。
だいたい8~9割聞き取れていれば合格として、次の教材に移りましょう。
もし、半分も聞き取れない場合は教材の難易度を下げ、聞き取れるようになってきたと感じたタイミングで、もう一度同じ教材に取り組むことをおすすめします。
8~9割聞き取れるようになった教材は、多聴の教材として流用できます。
多聴については、リスニングシリーズの最後で解説しますのでお楽しみに♪
この記事が少しでも、ディクテーションのやり方に悩んでいる方の参考になれば幸いです♡
最後までお読みいただきありがとうございました!

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